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2023年11月30日追悼 元県議会議員・湊谷道夫さん

2023年11月30日、湊谷道夫さんの訃報に接した。享年88歳でした。
県職労の協力議員として、様々な点から県議会で追及いただいたことを記憶しています。中でも行革の流れの中で、学芸員の処遇について県側を追及していただいたことが、労働組合運動と議会活動が連携し取り組んだ成果の先駆けと記憶をしています。
2000年に施行された「公益的法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律」では、3年(特例により5年)を超えて一般財団法人(当時)等に派遣できないとするものでした。これにより、法律施行時の解釈では、富山県文化振興財団へ学芸部門を含め管理を委託してきた美術館・博物館の職員は、生涯財団出向のまま、退職日前に書類上県職員への復帰を認めることとなりました。当時学芸員間でも協議され、美術品管理と学芸業務は切り離せないこと、県有財産の番人として派遣止む無しの判断により出向の道を選びました。当然のことながら定数上でも反映され、一度は県職員から学芸員の職名が消えました。
2003年、公の施設を管理するため指定管理者制度が導入されました。これは、地方公共団体が出資する法人や公共的団体、および第3セクターなどに限定されてきた管理業務が競争原理にさらされることとなりました。組合では、先の派遣法により生涯派遣となる学芸員の身分を守らせるため、法律上の問題点として予算特別委員会などの論戦の場で発言をいただきました。この時に湊谷県議会議員はじめ菅沢裕明県議、故小川晃県議、故横山真人県議など協力のもと身分を県職員に戻すことができました。当然県側の積極的な理解があったことは否定しません。県費の執行は県職員である学芸員に業務が被さるなど課題もありましたが、2004年4月に4年間の空白を経て、再び県職員として学芸員が定数として計上されることとなりました。
改めて、感謝を申し上げるとともに、ご冥福をお祈りいたします。
合掌    
富山県職労書記長 髙橋 真実

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