大会・中央委員会 あいさつ 第108回定期大会(2014年4月25日)

大会・中央委員会 あいさつ 第108回定期大会(2014年4月25日)

自民一強支配による強者優遇政策に対抗しよう

生きがい・働きがいの実現を

労働組合の目標は、普通の人が、普通に働きがい、喜び、自己実現が実感できる社会と職場を作ること。 何故「失われた20年」と言われるような「日本の衰退」を招いてしまったのか。それは、政治が「強者の強者による強者のための仕組み」をインストールし、国民の大多数である働く中間層の生活を傾かせ続けたからでないか。大企業・富裕層減税に加え、消費税に内蔵された「輸出還元金」などの優遇税制。株主資本主義を加速させ賃金を吸い取る会計制度の変更。米国の借金穴埋めを続けてきたドル買い為替介入。その結果、中間層は労働の果実を失い、富は大企業、株主、海外の強者の手元に流れ続けてしまった。政府が提唱するアベノミクスは、自民一強支配の下、こうした方向でさらに強者優遇にルール変更していこうとするもの。

今年の春闘で三菱バス労組は24時間を含む五波のストライキで闘った。三菱バス労働者が生み出した富は、親会社とその大株主のダイムラーが「特別配当」として吸い上げる仕組みの中で、いくら政府が「賃上げ」を要請しても、労働組合がなければ賃上げなど「絵空事」になることを示している。政府が賃上げ要請の前にやるべきは、①低さ際立つ最低賃金改善、②不安定雇用から正規雇用への転換促進、③正規社員の長時間労働歯止めだ。

主要要求課題は「当たり前」の労働環境を守るため

では、私たち県職労はどうすればいいのか。「世界一企業が活動しやすい国」に対し、「世界一暮らしやすく働きやすい国」を対立軸に私たちの主張を貫くことでないか。具体的課題としては、スローガンに掲げる課題(「給与制度の総合的見直し」による理不尽な賃金削減をはね返すこと、地域手当・昇給抑制改善で本来の賃金水準を確保すること、年金制度変更に対応した雇用制度を確立すること、適正な人員配置実現すること等々)の 前進に向け取り組みを進めることだ。こんなことが課題になるということは、しかるべき仕事量、無理のない労働時間、ほどほどの賃金でさえ確保されていないことを示している。

国政選挙はあと2年間ないだろう。しかし1年後に県議会選挙が控えている。現在の県議会も自民一党支配政治だ。私たちの主張を通すにはこれを変えることが大切。労働組合は仲間を守る身近な存在であり、当局と対等の立場で交渉できる唯一の存在。困難な課題が山積しているが、県職労の連帯と助け合いの運動で要求前進に繋げていこう。

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