風に吹かれて 33(2016年3月25日)

佐々木委員長コラム「風に吹かれて」 33(2016年3月25日)

自公タカ派政権の経済政策は国民に幸せをもたらすのか(その2)

「アベノミクス」が始まって3年が経過。私たちの毎日の暮らしが良くなったと実感している人は果たして何人いるのか。その検証・総括もなく、昨年9月、安倍内閣は「アベノミクス第2ステージ」入りを宣言し、「新三本の矢」を発表しました。しかし、「第一ステージ」の「旧3本の矢」で日本経済と国民生活はどうなったのか。「週間金曜日」が特集していました。

安倍首相は、日本経済の基礎条件は良好と言います。その指標となるのはGDPですが、前政権から第2次安倍内閣になって、「国民1人当たりGDP」は2割以上減少し、OECD加盟34ヵ国中13位から20位に落ち、過去最低に。GDP伸び率も、民主党時代3年間で5.9%あったものが、1.8%まで落ち込んでいます。

また「昨年は17年ぶりの高い賃上げ」「アベノミクスで雇用者所得や企業収益が増加し、安定的成長を実現」とも言っています。しかし、それを実現したのは、日本企業約413万社のうち、経団連が発表した大手249社のこと。アベノミクス3年間で実質賃金は4.6%も減少。一方、大手企業の内部留保は国家予算の約3倍、GDPの6割まで積み上がりました。

税収増も「アベノミクスの果実」と言います。たしかに12年度と15年度予算では、12.2兆円増えていますが、そのうち6.7兆円は消費増税分。その他増税分を除けば、法人税が2兆円増えただけ。ところが、資本金10億円以上の大手企業は13、14年度と2年連続で経常利益や内部留保で過去最高額を更新したにも拘わらず、過去3番目に高い経常利益を上げた06年度と比べ、税収は逆に約4兆円減少しています。

最もひどいのは、「雇用は110万人以上増え、正社員も増加に転じました」でしょう。安倍政権発足時の12年10~12月期と15年の同期では、正規労働者は3330万人から23万人減少。一方非正規は172万人増です。経済誌「フォーブス」が毎年発表している「世界長者番付」では、日本の富豪上位40人の資産額は13.6兆円で前政権時代の1.8倍、これは15年度の法人税収を上回ります。また、大手企業の役員報酬は57%増。貯蓄ゼロ世帯が18%増。ワーキングプアは4.5%増。労働分配率は5.4%減です。

アベノミクスの本質は「庶民の生活破壊」「貧困と格差の拡大」でした。

ちなみに自民党への企業献金は62%増えました。

現政権がこだわる経済成長力ですが、それを目指すのであれば、たった1%の富裕層をより豊かにすることより、99%の生産者であり消費者でもある庶民が豊かになる必要があります。「第2ステージ」では、「一億総活躍社会」にむけた様々な目標を掲げましたが、目標に逆行する基本方針は手つかずのまま。しかし、言ったことには責任を持ってもらわなくてはなりません。私たち国民が、「暮らしの目線」からチェックし続けることが必要です。

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