▼本名で 呼ぶ人もなし 派遣先
▼今日くらい 定時にしよう 日曜日
▼貯まってく 有給休暇と 疲労感
▼子の日常 妻のブログで 確認し
▼はけんでは たいへんですねと おままごと
これは連合が募集した川柳の一部です。
連合はメーデー以降、派遣法と労基法の改悪阻止、年金積立金運用適正化を求め全国で行動を展開。5月27日、「ストップ・ザ・格差社会/暮らしの底上げ実現」キャンペーン第三弾として、全国の約二二〇会場をネットで結ぶ一斉集会を開催し、労働法制改悪反対をアピールしました。古賀会長は、「ここからが正念場」と述べ、6月第2週の国会前行動への結集を呼びかけました。
派遣法改正案は2回廃案とされたにも拘わらず、ほぼ同じものをまた出してきました。この法案では、派遣を「業務」から「人」に変更し、有期派遣の場合、派遣先は3年ごとに過半数組合などの意見を聞けば(同意は必要なし)、労働者か、課などの所属を変えることで何年でも派遣が可能に。また派遣元に無期雇用される場合は、期間制限をなくし永続的な派遣労働も可能に。結果的に、常用代替防止の原則をなくし、企業の半永久的な派遣労働利用を合法化しようとするものです。また、今年10月1日、違法派遣があった場合、派遣先企業は労働者に直接雇用を申し込んだとみなす「みなし雇用制度(正社員や無期雇用までは保障していない)」が始まります。しかし、厚労省は専門26業務撤廃を盛り込んだ改正案をその前に施行しないと、大量の派遣労働者が失業するとの虚偽の怪文書を作成・配布。塩崎厚労大臣が謝罪文書を出す事態も。実際には逆で、専門26業務の撤廃により、従事している有期派遣労働者40万人以上が期間制限により、3年以内に職を失うのではないかと言われています。
残業代ゼロ制度は、第一次安倍内閣で「ホワイトカラーエグゼンプション制」として登場するも、2007年に労働組合の強い反対と運動で葬り去られたもの。モデルとなった米国では、ファーストフード店の店長やレジ係まで適用範囲が広がっており、昨年4月オバマ大統領は「時代遅れの規定で、数百万人の米国人が時間外賃金の保護を受けられず、最低賃金の権利すら保障されていない」として、その見直し・規制強化を労働長官に指示しました。
また、違法解雇の自由化に繫がりかねない解雇の金銭解決制度も2006年に労働組合や法曹界から批判を受け断念したもの。
これらの改悪は今回「企業が世界で一番活動しやすい国」を掲げ、「岩盤」労働規制改革として突きつけられています。働く者を犠牲にした「成長戦略」など許されません。ゾンビ法案はなんとしても再度葬り去らなければ。