連合が、10月3、4日で2年に一度の定期大会を開催。古賀会長は、10年前の「連合評価委員会報告」を引用し、何度も「不条理に立ち向かう決意」を表明しました。この評価委員会は、座長に、弁護士の中坊公平氏、副座長に東大教授の神野直樹氏、委員には寺島実郎氏はじめ5名が選任され、1年半の議論を経てとりまとめられたものです。提言では、「不条理に怒り、闘え」「大企業組合は労使協調路線に浸かり、緊張感が足りない」とし、「邪な利益を貪ろうとする者は、常に連帯よりも自立と叫ぶ。しかし、人間が真に自立しようとすればするほど、連帯を求める。個が自立すればするほど、連帯することが市民民主主義の原点である。・・・公正こそが経済を活性化させるという普遍的真理に目覚めなければならない。・・・連合は常に自己の原点に立ち返り、自己を変革することによって、この社会の危機を変革する歴史的使命を果たさなければならない」と結んでいます。
JR北海道で次々に「異常放置」などの問題が発覚しました。JR北海道が行った「従業員満足度調査」では、「風通しが悪く、コミュニケーションがとれていないためやる気が起きない」などモチベーションを示す指標が極端に低かったそうです。企業が求める成果は、個人だけで実現できるものではありません。会社組織全体のあり方に問題があったことは明白です。「失われた20年」と言われる日本経済凋落の責任は政治家と官僚だけにあるわけでなく、自らの無能さには頬っ被りしている大企業の経営者たちも同罪です。労働組合は、普通の人が普通に働き甲斐・生き甲斐を持って暮らしていけるよう運動しています。それは言い換えれば、「不条理を許さない」運動です。
今年は、11日に知事に要求書を提出し、秋闘が本格化します。労働者の権利を守ってこそ、働く人のやる気が高まり、活力・生産性も高まります。山場までの約1ヶ月は年に一度「集団的労使関係」のなかで、補助・職能・職種組織に至るまで、集中的に憲法で保障された交渉ができる絶好の機会です。また、その交渉は自らの労働条件の維持改善だけでなく、富山県が健全な組織であるためにも必要なのです。